立春〜春の歌

いにしえより春を愛でる歌は多々あります。

春の喜びを歌うもの。

訪れる別れや旅立ちを歌ったもの。

百人一首では秋の歌が多いのですが、最近のミュージックシーンでは、春の歌が一番多いように感じます。

皆さんはどんな「春の歌」が好きですか?

ちなみに私はタイトル通り、スピッツの「春の歌」が好きです。

『春の歌 愛も希望もつくりはじめる
遮るな 何処までも続くこの道を』

いい!マサムネさんの作る歌はほんとに…

とまぁ、これを語り出すと、今日の記事はスピッツマニア全開になりますので、この辺にします…

さて!新春一発目、立春です。

今年もよろしくおつきあいください。

立春

2月4日頃から雨水まで。

旧暦の頃は、この日が一年の始めとされていました。

まだまだ寒さも真っ盛りではありますが、この日から春の始まり。

梅の花もほころび、徐々に暖かい日が増えてきます。

立春大吉

禅宗のお寺では、2月4日の朝に『立春大吉』と書いた紙を門に貼る習慣があります。

新しい年が始まる立春の前日に、豆まきをして厄を払い、清々しく迎える一年。

その一年、災難に遭いませんように、との思いを込めるそうです。

縦書きにすると、左右対称で、表から見ても裏から見ても『立春大吉』と読めます。

実はこの形に意味があるんです。

昔、『立春大吉』と貼ってあるお宅の門を鬼が潜り、入り込もうとしました。

門をくぐり振り返ってみると、立春大吉の札が目にとまります。

「あれ?入る前に見たのと同じ文字ということは、まだ門をくぐってはいなかったか?」

と勘違いして、門へと逆戻り。

お宅に災いをもたらす事なく、鬼は帰っていったそうです。

なんだかお茶目な鬼ですが、こんな逸話を元に、門にお札を貼って厄除けをする風習が生まれました。

自分で書いて貼っても効果があるとのことですので、玄関か、鬼が来るとされる鬼門(北東)の方向に貼ってみてくださいね。

ちなみに雨水までの期間貼っておけば、一年有効とされています。

七十二候

春の始まりは、寒い冬を乗り越えた喜びと、これから始まる一年への光に溢れた暖かい言葉が並びます。

今回は一つずつ、御紹介させてください。

初候 東風解凍(とうふうこおりをとく)

暖かい風が吹き、川や湖を凍てつかせていた氷が解けだす頃です。

東風とは、春風のこと。

東ではなく南じゃないの?と思うかもしれませんが、これは陰陽五行の思想に基づくものです。

陰陽五行では、春は東を司るとされているため、南風ではなく、東風となるそうです。

他人の忠告や評価を聞き流し知らん顔をすることを『馬耳東風』と言いますが、この『東風』も『春風』のことです。

人は東風が吹けば春の訪れを感じ喜ぶけれど、馬は東風に耳を撫でられても何にも感じないという意味です。

李白の『世人之を聞けば皆頭を掉り、東風の馬耳を射るが如き有り(世間の人たちは頭を振って聞き入れない。まるではるかぜが馬の耳に吹くようなものだ)』という詩に基づくことわざです。

春一番

立春から春分までの春先に、発達して通過する低気圧に吹き込む強い南風のことです。

キャンディーズが「もうすぐ春だし恋をしませんか?」みたいなことを歌っていたように思います。

しかし実際の春一番は、そんなイメージとは裏腹に、かなり強い風です。

風と櫓を頼りに漁をしていた昔は、春一番によって悲惨な海難事故が起きたことも。今でも長崎の五島では「春一番供養」が行われています。

春の嵐は台風並みの暴風になることもありますので、ご注意くださいね。

初午

二月に入って最初の午(うま)のことで、キツネで知られる稲荷神社の祭祀の日です。

稲荷社の総本山伏見稲荷神社のご祭神は『ウカノミタマノカミ』

『ウカ』とは穀物・食べ物の意味で、穀物の神様とされています。

この『ウカノミタマノオカミ』が伊奈利山に降り立たれた日が初午の日だったことから、この日に祭祀を行うようになりました。

ちなみに江戸時代は、子供達が寺子屋への入学日だったそうです。

お稲荷さんとしたしまれる稲荷社ですが、全国に3万社ほどあり、全国の神社のおよそ1/3を占めます。

『いなり』とい名は、『稲なり』から来ているとされるように、もとは五穀豊穣を司りましたが、今では商売繁盛などのご利益もあるとされています。

お稲荷さんといえば狐の神様?と思いかもしれませんが、狐は神様のおつかいである『神使』です。

『ウカノミタマノカミ』の別名が『ミケツカミ』、これが転訛して『三狐神(御狐神)』となったなどの説がありますが、はっきりとしたことがわかりません。

神使である狐の好物が油揚げとされたことから、稲荷社に油揚げを供える風習が生まれました。

お寿司のお稲荷さんは、そんな稲荷信仰にあやかり、油揚げに酢飯を詰めて米俵を模した俵形に仕上げるようになりました。

稲荷社といえば、たくさんの朱塗りの鳥居も有名ですね。

願い事が「通る」、または「通った」お礼の意味から、鳥居の奉納が行われるようになりました。

庶民の生活に根付いた親しみやすい神社ですので、初午の日にぜひおたずねください。

次候 黄鶯睍睆(うぐいすなく)

春を告げる鳥とされる『うぐいす』。

うぐいすは、その地でずっと暮らす「留鳥(りゅうちょう)」ですので、実は冬も日本にいます。

ただ、「ちゃ、ちゃ」という違う鳴き方をしているので、なかなか気づきません。

うぐいすたちは繁殖期を前に、冬の終わりの頃からおなじみの鳴き声に変わりますが、初めは「ほおー、ほおー、ほけっ、ほけっ」となんだかクスリと笑いたくなるような声で鳴きます。

若きもベテランもみな、春本番を前にこの「ぐぜり鳴き」と呼ばれる練習を始め、声の調子を整えます。

なだかかわいらしいですよね。

「ほおーほけきょ」と美しく鳴く声を聞いたら、うぐいすの頑張りを思いつつ、可愛らしい姿を探してみてはいかがでしょう?

末候  魚上氷(うおこおりをいずる)

湖の氷は割れ、魚が跳ね上がる頃です。

釣り好きな方々は、渓流釣りの解禁を待ちわびているのではないでしょうか。

今ではこの時期はバレンタイン一色ですが、日本ならではの行事もお忘れなく。

17日は各地の神社で、豊作や国家安全を願う「祈年祭(としごいのまつり)」が行われます。

改めて、今年一年の安寧を祈り、気持ちも新たに迎える春。

皆様の一年も、幸せに溢れるものとないますように。

次回は雨水にて。

 

 

 

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